女嫌いと男性恐怖症:付き合いの手順

 ついこないだまで、直樹の妻であろうとも会話すらしなかった晶は、筋金入りの女嫌いだった。

 遥との出会いで少しずつ変化があり、その変化を直樹は喜んでいるようだった。

 女嫌いについても、多少なりとも迷惑をかけていたのは、悪いと思っていた。
 しかし、どうしても直樹が楽しむ為の話題を提供しているような心持ちになり、素直に受け取れなかった。

 だいたい直樹に相談するとして、なんて言うんだ。
 ハルが愛おしくて、触れたいのに、怖がらせそうで、どうにもできないって?

 どんなだよ。
 イマドキ中学生の方が、よっぽどマシな付き合いしてるだろ。

 嘲笑する晶に、直樹が話題を変えて話し出した。

「アキ、そろそろウチでも、事務員を置かないか?」

 弁護士の仕事は、目に見えて華やかなものよりも、雑多な事務作業の方が断然多い。
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