水に溺れた君と夏
まだ完全に吹っ切れたわけじゃないけど、
今は彼を支えたいと思うから。

苦しい気持ちもすべて押し込めるんだ。
でもね、叶いもしないのに願ってしまう
私は──

「まぁ完治したことだし、夏休み皆で遊びたいね!」

「そうだね。」

頭から振り切るように私は空を眺めた。

「帰ろっか!」

「俺伊月と帰るから二人で帰りなよ、郁。」

「「え!?」」

まぁでも…きっと久しぶりに安心してデートしてほしいしね。
今日4時間だし、ね。

「うん、私陽都と帰るからさ、久しぶりにデートしておいで?」

そういうと真っ赤になる瑠璃。
初心だなぁなんて思うけど、そこが可愛いんだよね。

「そうさせてもらうよ、ありがとう。」

うん、そして相変わらず上田君はスマートである。

こんな日常にほっとしてる自分がいる。
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