再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
と、考えているとスマホの着信が鳴った。


「も、もしもし?」

「朱里様ですか? ご無沙汰しております。私は柊……」


「焔さん、どうしたんですか?」


電話の相手はまさかの焔さんで。そう、あれから焔さんとは連絡を取るようになった。紅炎さんのこともあって、やっぱり心配だから。


黒炎くんも本当のことを知ってから、お兄さんとの距離を少しでも縮めようとたまにだけど、連絡をとっているみたい。黒炎くんなりに家族のことを考えているんだろう。


交際を認めてくれたとはいえ、私は紅炎さんのことを全て許したわけじゃない。

特に、焔さんに対する扱いは未だに変わっていないと聞くから尚更。黒炎くんもおそらくそれが心配なんだろう。
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