再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
焔さんの言葉で、二人の喧嘩がピタッと止まる。それどころか、空気が一緒で凍りついた。


言葉は乱暴じゃないのに、丁寧な口調が逆に恐怖さを増す。けど、いつもとは違い、敬語は外れている。


「あ、兄貴……」

「すみませんでした。自分も情けなかったです」


二人は少しの間を置いて、焔さんに謝った。


私も今の焔さんは少しだけ怖かった。今まで女性として接してきたけど、今のは本当に男性に見えた。

やっぱり焔さんは大人の男の人だ……。


せっかくのバレンタインデーで、しかも四人で楽しく過ごすはずだったのに、喧嘩になったから怒ったんだろう。


それ以外にも、焔さんが怒るようなスイッチがいくつかあったような気がするけど。
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