再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
私は小さい頃から一緒にいたから気にならなかったけど、初めて会った人は本名か怪しむレベルだよね。


車は先輩を乗せ、去っていった。私は下駄箱の付近でボーッと突っ立っていた。


「朱里、こんなとこで何してんだ?」

「黒炎くんこそ、なにしてたの?」


「俺は生徒会長に呼び出しくらってて……」

「もしかして、会長さんを怒らせるようなことしちゃった?」


「まぁ、そんなとこだ」

最近、黒炎くんの口から会長さんの名前が度々出るようになった。

生徒会に入ってるわけでは無さそうなんだけど、詳しいことは何も話してくれない。


「実は傘がね……」


私は自分の傘がない理由を話した。

すると、「それなら俺の傘で良ければ一緒に入っていくか?」と言葉をかけてくれた。やっぱり黒炎くんって優しいなぁ。


これって、世間でいうとあいあい傘ってやつなのでは!?
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