心を ほどいて  ~コーディネーター麻里絵
14

純也よりも 先に帰って 

私は 簡単に 食事を用意した。


準備が終わって まもなく チャイムが鳴る。

弾むように ドアを開けると 純也に 抱き締められた。


「お疲れ様。」

純也の胸の 心地良さに 甘い声で言う。

「まりえのおかげで 俺 絶好調。明日 契約上がるよ。」

「ヤッタね。さすが 純也。」

私は 純也の胸から 少し離れて 

そっと 純也の頭を撫でる。


一瞬 戸惑った顔の純也は 満面の笑顔になり。

「もう。まりえ どれだけ お仕置きされたいの。」

と言って 私の唇を塞いだ。


今までの どのキスよりも 熱くて 長いキス。

私は 足の力が抜けて 純也に寄り掛かる。


「知ってるでしょう?俺 昨夜から 悶々としてるの。」

唇を離して 純也は そう言うと 

もう一度 私を 強く抱きしめた。





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