心を ほどいて  ~コーディネーター麻里絵
16

身体を 重ねてから 私達は 変わった。


純也は 今までよりも ずっと 私に 捉われて。

私は 意味不明の 劣等感から 解放された。


純也から 初めての 歓びを与えられて。


私と祐一君が しいていたことは

恋愛の真似事だったことを知る。


今 私は 初めて 愛を知った。

そう思うことは 私を変えた。


もし 千佳のことが なくても

私は いつか 祐一君と離れていた。


純也を思う気持ちは 全然 違うから。

まるで 自分の体の一部のような 愛しさ。

私が 一度も 祐一君には 感じなかった思い。


もし この先 純也の気持ちが 

私から 離れてしまっても。

私は 納得いくまで 純也と話して

悔いの残らない方法で 未来を探せる。


そう思えるくらい 純也は 愛を与えてくれる。

私も 純也を 愛していると 言えるから。



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