あいつの悪役ヒロイン
……えーー、
何この人。かっこい。
それはストンと落ちてくるみたいな気持ちで。
「髪、超目立ってんね
金色が好きなん?」
「そう。金髪もツインテールも好きだから
ビビんないの?」
「ちょっとビビってたけど
喋ったら普通に声優しいからもうビビんないよ」
帰宅途中も
部屋の中でも
風呂の中でも
日高の顔と声が頭から離れなかった。
失恋で泣いていた昨日までの私はどこにいったのか
私は呆気なく日高という男の存在にハマっていた。
でも彼はあまりにも、
私とは住む世界が違った。