紡ぐべき糸

それが 何故、啓子だったのだろう。


いつの間にか 聡は 啓子を 信用していた。


啓子なら 話しても大丈夫。


誰かに話したり 聡を 傷付けたりしないと。


啓子の気持ちを 利用した。


ただ 自分のことだけで いっぱいで。
 

辛い思いを 吐き出す聡。


弱さを さらけ出す 格好悪い聡を 啓子は 不意に 抱きしめた。



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