恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】

いくらお見合いしたって結婚に至るとは限らないと言われ、閉口する。
でも、そんな保障がある訳じゃない。

「…ちなみに相手って?イケメン?」
「羽瀬秋人さんって言うんだって。お医者さんで、お母さんの友達の息子さんなの。名前は教えて貰ったけど、写真はまだ見てなくて顔はわかんない」
「医者かー…」

まぁそれは好条件ねと内心で呟いたが、それを言うなら砂川君も同じだ。最優良物件だ。

「それで、顔合わせはいつ?」
「今週の土曜日だよ」
「ええっ、今週!?」

あまりにも急な期日に驚いて声を上げた。

土曜日まではあと一週間もない。

(だから無理に急いで…)

病気だって完治していないというのに。
もし沙和が、望まない結婚をする事になったら。



──結局その土曜日を終えて沙和から報告を受けるまで、そのことが気が気でなく仕事に身が入らなかった。




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