黒猫の誘惑❤︎〜甘々任務を遂行せよ〜


「では、言ってまいります。」


私は心の中で毒づきながら、得意の笑顔をボスに向けた。

ボスも私のその笑顔が故意に作られたものだと理解し、少し申し訳なさそうに眉を寄せながら頷いた。


「それから、」


私が部屋を後にしようとすると後ろからそんな声が追いかけてきた。


「いつものようなヘマはするなよ。今回は長期戦だ。くれぐれも面倒くさがったりするな、足元を掬われるぞ。」


そんなこと言われなくてもわかってら!!

ボスの言葉にさらに毒づきながらも、もう一度貼り付けた笑顔をボスに向け、部屋を後にした。


向かう先は、都内にそそり立つ岩崎グループの本社、岩崎ビルディング。

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