俺様専務に目をつけられました。
瑠奈たちと食事をしてから早二週間。世の中はバレンタイン一色だ。

相変わらず忙しい専務、毎日メッセージか電話の連絡はあるが会えない日が続いている。十四日、当日には会えないと分かっていたがプレゼントとチョコは用意した。もちろん今回のプレゼントを選ぶのにも瑠奈に付き合ってもらった。

瑠奈さん様様、足を向けて寝れません・・・。




やっぱり十四日は平日という事もあり会えなさそう。でも当日にできれば渡したい。

二月十四日、会社の最寄り駅のコインロッカーにチョコとプレゼントを預け出社。そして仕事帰りに専務のマンションへ向かった。久々に訪れたのにコンシェルジュさんはちゃんと私の事を覚えていてくれた。

「三栗様、帰りなさいませ。」

「こんばんは。あの・・・。」

「少しお待ちください。沢村に声をかけてきますので。」

何も言わなくてもエレベーターに一人で乗れない事を分かって付いて来てくれる。ここのコンシェルジュさんは本当に教育が行き届いている。


四十九階に着くと私を降ろし一人一階へ戻ろうとしているコンシェルジュさんを引き止めた。

「すみません。お忙しいと思うのですが少しここで待っていてもらえませんか?荷物を置いて来るだけなんで。」

小さな紙袋を掲げて見せると

「承知しました。ではここでお待ちしております。」

自分もエレベーターから降りそこで待っていてくれるようだ。私は急いで部屋に入りリビングのテーブルの上にチョコとプレゼントの入った紙袋、そして事前に用意しておいた手紙を置きエレベーターに戻った。

「お忙しいのに本当にいつもすみません。ありがとうございます。」

コンシェルジュさんにお礼を言いマンションを後にした。
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