Karma

響介が私の盾になってくれた。


けどそのせいで、ひどい怪我を。


「ようやく守れたよ。そっか。あのときメイを殺したのは、桜だったんだね…」


響介はそう言い残し、気を失ってしまった。


多分、一日中、私をこっそり見守ってくれていたんだと思う。


「へぇ、メイさんと響介君そういう関係だったんだ! いいなぁ! 私も彼氏欲しい~!」


桜の目と耳から血が流れる。


「ふ~ん。そっか。二人は一緒に住んでるんだね。……あれ? まだヤッてないの? つまんな~い」


どうやら桜は本当に人の心が読めるみたいだ。


「桜……あんたは契約の代償を知ってるの?」


「さぁ? 知らないよ。別に興味もないし」
< 122 / 256 >

この作品をシェア

pagetop