アテナ・イェーガー〜安堵、のちにキス〜
「そうだ。守りたいとなぜか思ってしまった」

アテナはうつむき、ロネは黙ってアテナとネイサンを交互に見つめる。ネイサンは「わかった」と言った。

「ロネ、アテナにこれからも会ってやれ。アテナを救えるのはどうやらお前しかいないみたいだしな」

「えっ……」

ネイサンの言葉にロネは驚く。ネイサンは「強引なことして悪かったな」と言った後、恥ずかしそうにアテナの方を向いた。

「その……もうロネの嫌がることはしない。だから、俺も会っていいか?剣を教えてほしいし、アテナに興味が湧いた」

「ええっ!?」

ネイサンの言葉にアテナではなくロネが驚く。ネイサンが「お前が驚くなよ」と苦笑したが、動揺は抑えられない。

「えっ!?ネイサンとアテナは友達になるってことか!!」

「友達……」

アテナの頰が赤く染まる。そして、ゆっくりと右手をネイサンに差し出した。

「よろしく、ネイサン」

その手をネイサンは笑顔で受け取り、「よろしく、アテナ」と言った。ロネは嬉しくてアテナに抱き付き、キスを落とす。

アテナにまた新しい出会いが増えた。ロネはホッとしながらも、俺のことは特別に見ていてほしいと思ったのだった。
< 17 / 18 >

この作品をシェア

pagetop