俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「…で、用件はいつものヤツだったわけ。そして何故かチカ同伴?」
昼休み真っ最中の出来事。
チカと一緒に教室に戻ると、颯太が紙パック牛乳を啜りながらニヤニヤと笑いかけてきた。
「俺は現場目撃しちった。うふっ」と、チカも笑いながら俺を椅子に座らせてくる。
「伶士、全国大会終わってからモテモテだなー。テレビ効果でしょ」
颯太の隣にいる陣内は、雑誌を読みながら同様に笑っている。
「あのロッカールームの番組が女子のハートを掴んだらしい」
「あぁー。水口さんの胸の中でぴえんするヤツかー?」
「…その話やめろ!恥ずかしい!」
「まあまあそうムキになるな。悔し泣きは青春の証」
「…そぉーなのでありますっ!」
すると、俺達の輪の中に、突然乱入してくる。
あっ。美森。
「孤独も努力も報われないこともあるその悔し涙に、数々の女子は心を奪われたのであります!…それに、水口先輩の胸で慰められる伶士のその画は撮れ高十分…これからは、この二人を看板としてサッカー部を売り込んで知名度を上げ、部の予算をガッポリ頂くという算段で…と、この間、マネージャーミーティングで方針を決めたのであります!」
「……」