闇の中の太陽

二度目の絶望


考え事をしていたせいか間抜けな声が出て
しまった。

親戚の一人が怒ったように立ち上がった。

『いつまでこんな茶番続けるの!もうウン
ザリよ!』

『本当よ、なによあなた!急にやってきて
勝手に騒いで、何がしたいのよ!』

親戚のおばさんたちがヒステリックに騒ぎ始める

『ちょっと落ち着いて。ねぇ美蘭ちゃん、本
当にどうしたいの?』

女の人が冷静に鎮めていた

『私は、私は!』

どうしたい。私は、

『どこでもいいです…』

『あら、そう。じゃあ施設でもいいのね』

叔母がめんどくさそうに言った。

『は、は』

『じゃあ、私が引き取ります』

唐突にあの女の人がそう言った。

『はぁ⁈あなた、本っ当に何なのよ!』

『だから、私が引き取ります!』

あの女の人と親戚が言い争っている。

『いいじゃない』

叔母が立ち上がってそう言った。
どこか冷たい感じがする。
いつもの優しい叔母ではなかった

『お、叔母さ』

『この際だから言うけど、この子迷惑だっ
たのよ』

私の声に被せるように叔母が絶望を突きつけてくる

『…ぇっ』

『なーんか、世界に絶望してますーって感
じがウンザリだったのよ』

『……ぅ』

叔母の言葉がグサグサと心に刺さる

叔母はいつもこんなことを思っていたのだろうか

『この女の所がお似合いだよ迷惑な人同士』

叔母は愉快と言わんばかりに笑っている。
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