闇の中の太陽
「ふーん、まあいいや」

「どーも」

友梨を見た後だと余計に自分の姿がアンバランスに見える。

ミルクティー色の髪は巻くこともせずただ伸ばしているだけ。

制服は一応シャツのボタンを1、2個開けてスカートも短くはしているがそれを覆い隠すかのように真っ黒なパーカーとタイツを着ている。

顔も一応二重だけど友梨のように色気のある目ではない。
唇も薄く鼻も普通より少し低く見える。

……嫌なところばかり目につく。

考えを消すために煙を吸った。

昔は大っ嫌いだったタバコ。今じゃなきゃ落ち着かない。

さすがにあの家では吸わないけど。

「フー、…そろそろ戻らなかったらあの委員長に怒られるわー」

「あーメンド」

「…笑、まあそろそろマジでヤバいかも」

タバコを消して、屋上を出た。
< 33 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop