闇の中の太陽

唯一の幸せ

「っ侑哉!」

「よう、っていうかそんな驚くなよ」

ほらいくぞって侑哉が手を出してくれる。

こいつは佐々原侑哉(ささはらゆうや)私の彼氏だ。

あの家に引き取られた時、義母からの嫌がらせから逃れるように繁華街をふらついていた私を侑哉は自分の女にしてくれた

だから私は侑哉に見合う女になるために容姿にも気を使って、侑哉の好きな香水をつけて侑哉に合わせて嫌いなタバコも吸った。

最初は侑哉の女だー!って見せつけてやりたくて侑哉と同じタバコを吸っていた。

けど、侑哉の強いタバコは私には苦痛だった

『あんま無理すんな』って侑哉は言ってくれたけど私は無理をした。

けどやっぱり吸えなかった。

そんな時に侑哉が今のタバコを買ってきた

それも最初の頃は吸えなかったけど今じゃ一日に一本は吸わないと落ち着かない。

侑哉とたわいもない話をしていると見なれたネオンの光が見えた。街は私のような若者やサラリーマンのおじさんやらであふれていた。

「ねえ、今日って“アイツら”いるの?」

「ん、いるぞ」

「オッケー」

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