一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「真由、まなくんもうすぐ帰って来るって。だからもう少しご飯待てる?」
大きなテレビの画面で、子供向けの番組をみながらピョンピョン飛んでいた真由が私に視線を向ける。

「待てるよー。いっしょにたべる」
嬉しそうに真由は笑顔で答える。
「じゃあ、おもちゃお片付けしようね」
「はーい」

真翔さんは、あろうことか広いリビングの一角に真由のおもちゃのコーナーまで作ってしまった。

白と黒のリビングの中に、ピンクや赤のカラフルなマットが敷かれている。
真由はそこへ行くと、おもちゃ箱にお人形や、おままごとをしまい始めた。

本当、早く出て行かなければ……。


そう思いながら、私は料理を再開した。
今日のメニューは真由の好きなコロッケといたって普通のメニューだったため、家政婦さんの作ってくれている、作り置きの前菜を何品かお皿に盛り付け、真翔さんのコロッケは少しアンチョビを入れて大人向けにする。

早い日は少しお酒を飲みながら食事をとることも多い。
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