一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

4年前、たった一夜だったが一緒に過ごした人。
その彼女がそこに勤めていると言っていたような気がした。

写真に目を向ければ、大人しそうなメガネ姿。
あの時の彼女ではなかったが、ひょっとしたら何か情報があるかもしれない。
そんなことを俺は思った。

4年前。

あの頃、兄貴の見合い話や、後継者問題だの山住で、俺も兄貴に対する対抗心だけで大量の仕事をしていた。

そんな俺の唯一のストレス発散が、仕事やプライベートなど何も知らない仲間との夜遊びだった。

ただ楽しく飲むだけだった俺だったが、あの日俺の前に現れたアヤと名乗った彼女は、とても魅力的で酒の力も手伝い、俺はいつの間にか一夜をともにしていた。

彼女の前では偽ることもなく、素の自分でいられるような気がして大切に彼女を抱きしめた。
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