一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「松永砂綾です。本日からよろしくお願いいたします」
昔を思い出し背筋を伸ばして言葉を発した私を、真壁さんはジッと見つめた。

「うん、綺麗な所作ね。少しブランクがあると聞いていたけど大丈夫そうね。年はあなたより2つ上よ。わからないことはいつでも聞いてね」

真壁さんから仕事の流れや、システムの説明を聞いているとあっという間にお昼になっていた。
仕事から離れていたこの数年で驚くほどパソコンやシステムは変わっていて、覚えることが多くパンクしそうだ。

「社員食堂に案内がてら行きましょうか」
真壁さんの言葉に、私はクルリと首を回した後バックを持って席を立った。

さすが大手で不動産会社で、インテリアも手掛ける会社なだけあり、社内食堂という名のおしゃれなカフェのようだった。

カウンター席やテーブル先など、思い思いの場所で社員が食事をしている。
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