愛は惜しみなく与う⑤
帰ろう

「なぁ、これってあたしがする事なん?」


1時間ほど黙々と、そして笑顔を振りまきながらあたしは、何が書いてあるかもわからへん書類にハンコを押した

母上に仕事の電話が来て、母上が部屋から出て行った。
そしてようやく、息を吸えた気がする


「……基本的な仕事ではあるんですが。今回のは確かに多いですね」


山積みの書類
一度母上が目を通してオッケーをだした企画書らしいが。

オッケーでたなら、それでよくない?
確認してハンコ押してと言われたけど、確認もなにも、よーわからんもん

ハンコがないと正式にプロジェクトを進めれへんらしく、ハンコを求める人が多い。
その仕事がこれや


「蘭様、戻ってきそうですね」

「それな。あの感じやと、絶対戻ってくる」

志木が、手伝うにも手伝えませんね。そう呟いた。最悪や。終わる気がせんのやけど

帰るってゆうたし今日帰りたいのに


チラリと書類に目を通せば、こーゆう商品を出します!とかそんなんが多い。
それを一応目を通してるらしい。母上が


そしてまたあたしが…
ダブルチェックってやつやな??

いるか?これ
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