隣のアイツ

｢そんなにあの先輩気になんの？｣


｢いや、梨乃とめちゃくちゃお似合いだなってみとれてただけ｣


｢ふぅーん、だめ｣


｢はい？｣


拗ねた子供のような口ぶりだな…。
てかダメって何が？


｢沙奈が見とれていいのは俺だけでしょ｣


片手でムニッと私の両頬を掴む圭太。


｢い、いひゃい…なにしゅるの｣


ぶはっと吹き出して笑われた。
いやいや、あんたがしたんだからね…。


一通り笑って満足したのか、ようやく離してもらえた。


｢気に食わないなー他の男見てる沙奈のこと｣