へたくそなキスのままがいい
心臓がドクンドクンと波打ってるのがわかる。
廉相手にこんなにされるのが悔しくて、少し呼吸を整えたあとで私も余裕な顔を作って言い放った。
「由宇くんが待ってるのは、リョウさんだよ」
少し大人気ないかとも思った。
けど、今日だけで私の気持ちをたくさん掻き乱す廉が悪い。
「……は?」
再び目を丸くして意味がわからないとでも言いたげな廉の顔に、少しは私も廉の気持ちを掻き乱せてるんだと思えて笑みが溢れた。