星は瞬き君に微笑む
【智和】

ギィィィィ


春と屋上に来た。


理由は一つ。6年前の事。


春『うひゃー!ひっろーい!』


とはしゃぐ春に珍しく私から話し出した。


「春野、あのね。」


どうしてだろう。


この6年間ずっと自分と親の事向き合ってきた。 


ちゃんと考えて出した答えのはずなのに、今になって怖くて声が震える。


「私…この6年考えたの。」


春『…』


「あのね、暴走族に入ろうと思うの。」


春『え?』


「私、今さらって言われるかもしれない。危ないからダメって言われるかもしれない。あいつらに見つかるかもしなれい。」


春『じゃあ、なんで…』


「でも、それでも、お母さんとお父さんが心配なの…」


春『それは、そうだけど…』


「暴走族なら、なにか知ってるかもしれない。もちろん春野まで無理に入れとは言わないよ。でもね、入ったらそれなりに危険になると思うの。だから、出来れば一緒に入って欲しい。」


春『分かった。私は和野に着いていくよ。どんなことになっても。』


春…


ありがとう。
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