17歳、昼下がりの散歩道
第一章




午前10時30分を知らせてくれる、自室の掛け時計の針。




一定の速度で動き続ける秒針を少しの間眺めていた。




「よし、決めた。」




1人で呟いて、鼻歌まじりに身支度を始める。



コットン素材の白いワンピースに着替えて、少し血色のない唇には淡いピンクの色付きリップを塗った。


そのピンクの色付きリップと手のひらサイズの小さな鏡、折り畳み式のコーム、ポケットティッシュは、フラットポーチの中に入れる。


私のフラットポーチは、シアーなホワイトシェル色の中身が透けて見えるタイプのもの。

可愛くてお気に入りだ。



A6サイズの私の愛用のノートはリングノート。


白地に淡いブルーグリーンを中心とした系統の色で描かれたボタニカルデザインがお気に入り。


愛用するボールペンは、シンプルなクリップ付き1色ボールペンだけど、インクの色はブラウンで、ペン先が0.4mmのもの。これが一番好き。



今日のハンカチはタオル生地の淡いブルーのやつにしよう。
右下に銀色の糸で花の模様が刺繍されている可愛いタオルハンカチ。



お財布と鍵はいつものショルダーバッグに既に入っている。


シンプルなくすみピンクの三つ折りミニ財布と、ふわふわでまん丸なハリネズミのぬいぐるみストラップに家の鍵がちゃんとついていることを確認して、机に並べた荷物をバッグに詰めていく。




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