《続》俺様幼馴染の溺愛包囲網 (新婚♡妊娠編)
保健室のお客様

新婚旅行からひと月。



2学期が始まってすぐの学校は、残暑と帰ってきた子供達の熱気でむせ返るようだ。

窓からグラウンドをみると、体育の授業をしているクラスが三組。
坂上聖(さかのうえしょう)先生こと、二期先輩の聖くんがいるから、あれは6年生だ。
子供達も先生も大変だな。
この暑い中、10月の運動会に向けて、組体操の練習か……。
午後も熱中症が出そう。

年々、夏の暑さは尾を引く。
夏日になるのも早く、GW前から10月の終わりまで、熱中症患者が多発する。

その状況を考慮して、保健室の冷蔵庫を大容量に買い換えようと言うことになった。

本当は冷さなくても効果はある。
でも、子供達の食いつきが悪くなるんだよね。
それに、子供達にも好みがあり、薬局で推奨されてる経口イオン水は飲めない子が多い。
ポカリじゃないとイヤ、とかアクエリじゃないとイヤ、とか。駄々を捏ねるのだ。
特に下の学年は、我慢して飲ませることが難しい。こちらはなんとしてでも早く飲ませて対処したいのに。

そのため、大手メーカー3種類のスポーツドリンクを常備している。

3種類をたくさん冷やすとなると、どうしても大容量の冷蔵庫が必要になるのだ。

偶々、聖くんの同期に、大手家電量販店の息子がいたため、相談してくれた。
すると、2年型落ちの冷蔵庫の在庫があると言う。しかも、母校のことなので、寄贈してくれると。有り難い話だった。

そうして保健室に大容量の冷蔵庫が搬入されたのだが……

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