砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
再会
「もの好き?」

「おまえ達が留学生かと聞いてるんだ。」

「はい。」

土井先生は、冷たい目でもなく、温かい目でもない視線で、私達を見た。

「一人は使い物になりそうだが、そこの姉ちゃん。」

「はい。」

直々のご指名に、緊張が走った。

「なぜここに来た。」

「えーっと……」

「即答できないのか。」

鋭い目つきで、土井先生は見て来た。

「……医療が行き届いていない場所で、最善の医療を提供したいと、思ったからです。」

「言う事は立派だな。」

今度は冷たい視線で、私を見た。

「毎年留学生をお願いされて、迎い入れるんだが、どうも使い物にならない者ばかりだ。お前らは違うってところを見せて貰うよ。」

「お願いします。」

頭を下げると、土井先生から肩を叩かれた。

「お姉ちゃんは、まだ学生だろ。無理すんな。」
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