次の演奏は花山南高校吹奏楽部ですっ!〜部活大好き彼氏が甘すぎる〜
バサバサっと可愛いお洋服が沢山でてきた。

「これだ!渚にはこれが似合う!!」

舞奈が渡してきたのはシャツワンピとビスチェ。

トイレで着替えて戻ると、舞奈と絵美子は写真を撮りまくった。

「ちょっとっ…!」
「あーごめんごめん!じゃあ行こ!」

私は舞奈の家を出る。

「?2人とも?出ないの?」
「…あっ、ごめん!今出るー!!」

3人で歩きながら今日のメイクのテーマを聞いた。
舞奈曰く、今日のテーマは「ピュアな女の子」らしい。
いろいろ考えてこのスタイルにしたんだそう。

「2人ともありがとうね、ほんとに助かった」
「どーってことないよ!私たちの作戦が上手くいってくれればね!」
「そーですね…!」

作戦…?

疑問を抱きながらも、柊の最寄り駅に着いてしまった。

「じゃあね!楽しんで来いよ!」
「お幸せに…!」

2人に手を振って柊を待った。


─10分くらい経っただろうか。

「ごめん待った?!」

柊が走ってきた。

「ううん、大丈夫」

私が答えると、柊は驚いたような顔をした。

「え?なんか変かな…」
「い、いや、可愛くてびっくりした…」

柊の言葉に顔を赤くする。

柊だってかっこいい。
パーカーに少しだぼっとしたズボン。

かっこいいと可愛いが混じって、頭の中がぐるぐるしていた。

「…行くか」
「そ、そだね」

歩き出すと、柊はさりげなく私の手を掴んだ。
びっくりして柊を見ると、少し照れながらにこっとする。
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