不細工芸人と言われても
夢でも幻でもない。
朝方、抱き合いながら、後の心地よい気だるさと余韻の中で目がさめる。
昨晩のカホは、今まで見せたことのない表情をたくさん見せて、俺をますます夢中にさせた。
あどけない顔でスヤスヤと眠っているカホの柔らかいしなやかな白い肌の身体を抱き寄せる。
「う、、ん」
カホも無意識に俺の背中に手を回し、俺の胸に顔をうずめてくる。
「おは、よ。高岡さん。」
寝ぼけ眼で少し笑うカホ。
「なあ」
「うん?」
「その高岡さんっていうのやめない?」
カホは笑って、俺の胸に顔を埋めて
「ええ? なんて呼べばいい?」
めちゃ甘えるようにして抱きついてきてもう一度言う。
「そうちゃん、好き。」
ああもう、すげーかわいい。
こんな幸福感ってありなのかな。
「昨日は、大嫌いって言ってたくせに。」
「うん。大嫌い。」
うっとりとした目で俺を見上げ、少し笑うカホは、もう一度俺にちゅっとキスを仕返して俺に背を向けて、まだウトウトと眠りにつこうとする。
このやろお。
俺は、意地悪をしたくなってカホの身体を後ろから抱きしめ、カホの身体をゆっくりとまさぐる。
「もお………あ………高岡さん…………」
「あ、高岡さん言うたな。」
カホの弱点をなでるようにゆっくりかわいがる。
「あ」カホはひくんっと身体を震わせて反応する。 かわいい。
もう、この全部を俺が独り占めするんだ。
絶対に離さない。
「………意地悪…………。あ…………。」
「カホ………」
俺は、カホのえりあしや首すじをキスし、甘噛みする。


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