オクラン
朝起きて、目を開けるとなにがある?

幸せ、絶望どちらだろう。オクランには、絶望しかない。

昨日と同じことを繰り返すだけの毎日。

それのどこに幸せがあるのだろう。

この女、オクランは、妓生(芸妓)だ。

身分は…下の下。それもそのはず、男たちのおもちゃなのだから。

だが、衣服だけは、立派だ。見映えがするように。

オクランは、生まれつき美しい顔をしていた。

だから、3歳頃から下積みをして、10を過ぎた頃から妓生として、働いている。

もうこうなると、オクランの上には誰もいない。

トファ妓楼の長はこの、オクランだ。



「オクラン様ー?」
「なんだ?」
「あそこの両班様がオクランに酒をついで欲しいと言っているのです。」

オクランは、韓国1の妓生とあって絶大な人気を博している。

だか、オクランは、嫌なものは嫌らしい。

「ハルル。」
「はい、オクラン様?」
「あの方のは、オクランは、腕がないとお伝えして。」




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