神埼探偵事務所


お互いの性格は勿論の事、趣味や食の好みまでもこうやって把握してくれている仲の人が居る事はこんなにも幸せなんだな、って時々深く思う。

今、近くに父親が居ないから余計だろうな。



本当は誰よりも優しくて懐深いのも知っているし、全盛期のタッキーそっくりのパーフェクト・ハンサムな端正な顔立ちをしている神埼大河。


確かに、殺人事件を面白がったり怪奇殺人愛好家な所を見ると「こいつってサイコパスだよな」なんて感じる時もあるけれど──。


「大河と幼馴染で良かった。」


そう、心から思える。



「──。」

「そっか。」



どこか悲しそうな顔をした彼の表情になんか気付かない様に、やさしい味のする珈琲を口に含んだ。




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