にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「先生、なんで私を選んだんですか?
別に、誰でも…」
「最初は
こんなつもりじゃなかった
…
美波さん
オレのこと好きじゃないのわかったから…
好きになることもなさそうだったし…
…
美波さんが、オレのこと好きだったら
こんな関係になってなかったかも…」
「…?」
「まぁ、身体の関係から
恋愛に発展することもなくはないかな…って
少し期待したりしたけど…
…
下心ないとか言ったけど
それって下心だよね…
…
でも今も恋愛は成立してないわけだから…」
「そっれって…
先生、
私のこと好きだったってことですか?」
「やっと、わかってくれた?
…
恋愛するとさ
相手のこと考えたり…想ったり…
まぁいんだけど…
それが面倒になる時がある
…
愛とか恋とかない方が、ラクでいい
…
だから、こんな関係もいいかなって…
…
サイテーでしょ、オレ…
もっと嫌いになった?」
先生はそう言って苦笑いした