にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光

「片付け、ありがと…
美波さんも、疲れてるのに」



「ぜんぜん…
明日休みだし」




お風呂あがりの原さん

ドキドキする




「じゃあ、帰りますね
残り物、冷蔵庫に入れておいたので…」




「明日バイクで送るよ…」


え…



「うん…でも…今日は…
タクシー呼びます

私も飲まないなら
車で来ればよかったのに…」




きっと

原さんが自分から
迎えに行くって言ってくれたから
嬉しくて



それから

原さんの後ろに乗りたかったから




「帰る…?」


いつもの控えめな聞き方



「…」



この前
抱きしめられたことを思い出して
なんか、意識してしまう




「ごめん…じゃあ、また迎えに行く」




原さんがせっかく言ってくれたのに…




「…いいですか?
明日、送ってもらっても?」




「…うん、美波さんがよければ…」




また

送ってほしかった




もっと

一緒にいたかった





原さんは

なんで私を引き止めたんだろう






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