にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光

「焼き魚定食で…」


私と同じの注文した人いる




声の方を見たら

九條先生だった




目が合って

手を振られた




私は会釈で返した




「そっち行っていい?」



「別に…どーぞ…」




先生は自分で水を持ってきて

私の前に座った




「おつかれさまです」


「おつかれさま」



ストーカーですか?



「よく、来るんですか?ここ」


こんな庶民的な定食屋さん



「うん
大学の時から、よく来てる
アパートが近かったんだ
いつもは、からあげ定食だけど
焼き魚定食って声が聞こえたから
見たら美波さんだった
だから食べてみよーかなって思って…」



へー



「この前のファミレスも
たまに仕事の帰りに行くよ
どーしても、外食が多くなるね」



おっと…

愚痴聞かれないようにしなきゃ




ドクターなんだから

もっといいお店行けばいいのに…





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