にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「あ、オレ、玉子焼き作るよ!
美波さんと一緒に作ってから
何回か自分で作ったんだ
美波さんみたいにできないけど…」
原さんが
冷蔵庫から卵を出した
「美波さん、砂糖入れて…」
原さんが卵をかき混ぜながら言った
「最初は、上手く巻けなかったけど
少しできるようになった」
原さんが
フライパンに卵を注ぎながら言った
原さんが一生懸命作ってるのを
横で見てた
「練習したの?」
「うん…」
原さんがかわいくて
少し笑ってしまった
「あ…笑った!」
「だって…」
「あ!焦げた…」