その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜



「天音に嫉妬される叶人くんも幸せ者ね」
「そ、そんなことは……」

「ねぇねぇ、叶人くんって天音ちゃんの前ではどんな感じなの?」

「それ私も気になってた!」


芽衣ちゃんの言葉を慌てて否定しようとしたら、突然クラスメイトの女の子ふたりに話しかけられて。

最初は質問の意図がわからず戸惑っていたけれど、ふたりの目はキラキラと輝いていた。


これは私への嫉妬というより、橘くんのことをもっと知りたいという意思が込められているような気がする。

これは期待に応えようと思い、この前デートした日のことを思い返す。


「えっと、とても優しくて……私のことを優先してくれて」

「いいなぁ……まさに理想の彼氏だね!」
「それで、他には!?」

「他には……」


そのとき。

男の子たちのバスケの試合が一区切りついたようで、橘くんがふとこちらのコートに視線を向けた。

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