その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜
「あれ、思い出しただけでも照れたの?」
「う、あ……えと、宿題します!」
ぶんぶんと首を横に振って、気合を入れ直す。
まずは宿題に集中するんだと思い、早速問題と向き合った。
「せっかく久しぶりに会ったのに、姫野さんを宿題にとられるなんて……」
「その変な考え方、改直したほうがいいと思うけど?」
「日下部さんは俺のことが嫌いなの?
仮にも姫野さんの将来の夫なのに……」
「た、橘くん……!」
「どうしたの姫野さん」
「橘くんも宿題、やります」
このままでは、ふたりの仲がさらに悪くなるような気がして。
私なんかがおこがましいけれど、橘くんに宿題をやるように促した。