医者嫌いの彼女

家へ

マンションの前に着く。
亜妃を降ろし、そのまま手を引いて
エントランスを抜ける。

エレベーターに乗り込み、19階を押す。

途中亜妃を見ると、下を向いたままだが、
大人しくついてきている。
19階に着き、部屋に通す。

「入って」

亜妃「…失礼、します。」

…これが本当に正解かもわからない。
でも病院を嫌い、お金の心配をする亜妃を
無理やり入院させるのも気が引けた。

ここなら病院から近いし、何かあっても
早く対応ができる。
家に1人で居られるよりはこっちの方がいいだろう。 

黙ってついて来ていた亜妃だけど、
部屋に入って、気づいたらしい。

亜妃「あ…あの。ここは?」

「あぁ。俺んち。」

亜妃「えっ⁉︎」

明らかに動揺する亜妃。

…まぁ、そうだろな。
突然家に連れてこられたら普通そうなる。

でも。
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