エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
「そこは本音を言うのではなく、ペンギンやアザラシの、メジャーかつ女性人気の高い生き物を名前を出すべきだったのに……」
盛大な独り言を漏らしながら、悔しそうにする津雲さん。なにをそんなに後悔しているのかわからないが、私はダイオウグソクムシの方を早く説明してほしい。
「あの、ダイオウグソクムシって――」
「いや、違うんだ。忘れてくれ。俺はそう……カクレクマノミが一番気になっている!」
「あっ、かわいいですよね! 私も見たいと思ってました」
そう言って微笑むと、津雲さんはホッとしたように息をつく。
ダイオウグソクムシの生態は謎に包まれたままだが、実際に見た時に解説してもらえばいいやと思い、それ以上は突っ込んで聞かなかった。
三十分強のドライブを終えビルの地下駐車場に車を停めると、さっそく水族館のある屋上へ。
日曜日なので多くのカップルや家族連れで混雑していたが、津雲さんがチケットを事前にオンライン購入してくれたため、待ち時間なく入場することができた。