アイドル絶対殺戮戦線
だけど私は。


本来なら第2幕で脱落しているはずだった私は、他の生徒と比べても圧倒的に人気がないのは自分でもわかっている。


人気のドレスの前にはすでに2人以上の人が集まっていて、激戦は必至だった。


そこに飛び込んで勝ち目はない。


それなら。


3年間1日だってレッスンを欠かしたことはない。


甘いものは大好きだけど、それさえもう何年も口にしていなかった。


薄く腹筋のついた鍛え上げられたウエストに手を伸ばす。


大丈夫。私は私の努力を信じる。


そして、目を閉じた――。
< 139 / 327 >

この作品をシェア

pagetop