ウブで不器用なお殿様と天然くノ一の物語
「あとね、麗先生にもいただいたの。
このパッケージ、多分、アレだと思うんだけど…。」

随分と派手な紙袋だ。
ん? 入浴剤?

「泡風呂になるらしいんだけど、
今日、入れてみる?」

あ、泡の中で……アレコレ⁉︎

なるほど………。
ハジメテの経験がまた増えるな。

「もちろんいいよ。」

「良かった!
………じゃあ、泡の中で頭洗ってあげるね?」

「お、おう。」

「……あ、後ね?
麗先生が、……その……。」

兄嫁が? なんだ?
あまりろくな事を考えてないからな、あの人。

「……旦那様はいつもお仕事でお疲れなんだから、お風呂でマッサージでもしてあげて、労らないとダメだって、そう言うの。
妻の務めなんですって。」

マッサージ‼︎
つ、妻の務め⁉︎

「マッサージ…してほしい?」

もちろんだ!

「し、してほしい。」

前言撤回!
兄嫁、やるじゃないか。
最高の誕生日プレゼントだ。


「フフフ…では、お殿様?
お里が誠心誠意、お仕えさせていただくでござるよ。」









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