生贄の花嫁      〜Lost girl〜

第16話 隠された過ち

―2年前―

劉磨と柚が体を重ねてから不可解なことが起きた。大広間が血だらけになっていたり破損物が増えていたり……主に柚が使っている場所が多かった。

「なんですか?この部屋の荒れようは……。」

「来るな。」

「柚…どうしたの…?」



明らかに今までの彼女とは違い赤い瞳。剥きだされた牙。まるでバケモノに取りつかれた悪魔のようだった。


「このままじゃ柚の身が危ない。皆で彼女を抑えろ。」



5人がかりで彼女を抑え泰揮が鎮静剤を打つ。しかし彼女の力は想像を超えていた。


「うわっ。」



次々と吹き飛ばれていく皆の体。それは私も同じで壁に強く打ち付けられた。彼女の力は人間の域を超えていた。


「なんなの…この力。柚は普通の人間の女の子のはずだろ…?なんでこんな膨大な力を…。」

「わかりません。ただ…1つの可能性としては、彼女の血液の中に元々吸血鬼のDNAが存在していたことです。劉磨と体を重ねたことでDNAの異常が起きた…これが今考えられる可能性です。」


「じゃあ…柚がこうなったのは……俺のせい…?」

「まだ確証はないが可能性としてはそれしかありえない。」


「うあああああ……。」




鎮静剤が効いてきたのか少しずつ抵抗をやめる彼女。それでもわずかに残っているであろう力で暴れる。


「鎮静剤が切れる前に俺の研究所に柚を連れて行ってくれ。その間に俺は治療法を探す。」
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