生贄の花嫁      〜Lost girl〜
あれ……?なんか泰揮クンの雰囲気が……変わった……?


「だったら……その先を俺が教える。」



泰揮クンに腕を引っ張られベッドに押し倒される。言葉を発する間もなくキスをされ口の中に何かが侵入してくる。頭がクラクラしてきて泰揮クンを押し返すこともできない。


「泰……やめ…。」

「ずっと…頭の中で考えてた。どうすれば花月を俺のものにできるんだろうって……どうすれば花月と結ばれるんだろうって。でも……きっと花月は何も知らないから初めての告白で恋愛だと思ってしまう。だから……キスもセックスも全部俺が教える。何度も口づけて何度も抱いて俺だけの花月にする。そうすれば……花月は俺のことしか見えなくなる。」


止まらないキスに体が痺れて何も考えられなくなる。聖さんに襲われた時みたいな恐怖も不安もなくてキスが熱へと変わっていく。体温と息が上がっていく。


「ほら……やっぱり花月は知らなかっただけだ。俺とのキスはどう……?気持ちいい…?」
「ん……気持ちぃ……。」

「そう……なら、その先にも進もうか、花月。」

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あれから何度もキスをして身体じゅうにキスをされて……気が付けば身に纏っていた服さえも互いに脱いでいた。

「花月……花月はどこを触られるのが好き…?」

「そんなの…分からな……。」




「教えて、花月。ここ…?それとも、こっち……?」


体が熱くてとけそうで泰揮クンが触るところすべてが気持ちいい。



「泰揮ク……なんか、えっちぃ……。」
「そうだよ……今俺らがしているのはセックスなんだから。もっとHなこと……しようか…?」

「もっと…Hなこと……?」

「ああ。花月と俺が繋がるってことだよ。体の力、抜いてるんだよ。」

「ん……ん……んぁ。」





鈍い痛みとわずかな快感が私の体を支配する。私の中で熱い何かが脈を打っている。






私……泰揮クンのこと…好きなんだ。だからこんなにドキドキして、こんなに気持ちよくて……おかしくなるのかな……?




「花月……夜が明けるまで何回でも気持ちよくなろう。そしたらすべてが変わるから。」
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