生贄の花嫁      〜Lost girl〜
―おまけ―

「……今頃2人はキスして抱き合ってるわねー。」

「なんか、柚、愉しんでるでしょ?」

「だって面白いじゃない、あの2人。」
「そうだけどさ。いじるのは聖たちだけにしてよ?」

「大丈夫、大丈夫。楓ちゃんと劉磨の方は何もしないから。」


「柚はヤキモチとかないわけ?劉磨と付き合ってたんでしょ?」

「もう劉磨とはちゃんと話し合ってスッパリ終わったの。」


「聖と花月、劉磨と姫……ある意味泰揮と悠夜も……なーんで皆カップリングしちゃうかな……僕1人ぼっちだよ。柚、僕と付き合う?」


「あんたさ、鈍いでしょ。」
「何が?」

「別に。それと、悠夜に今のこと言ったら間違いなく殺されるわよ。彼、泰揮と本当に噂になったことがあるから。」


「そっか、柚は悠夜と泰揮と同学年だったもんね。クラスも同じだし。」

「ねえ奏、もうちょっとさ、自分を見せなよ。奏のことを思ってる人が側にいる。その人との未来がきっとある。」


「なんかそんな感じのこと前に水瀬さんにも言われたな…。」
「言ったのってあずさでしょ?」


「なんで知ってるの…?水瀬さんたちと交流ないよね?柚、まさか盗聴とか……。」

「そんなものするわけないでしょ。私はその人を見れば関係性とか感情とか大体分かるの。」

「それって吸血鬼の能力……?」
「そんなわけないでしょ。こういうのは女子の十八番なの。まあ、奏には一生手に入らない能力だとは思うけど……。」




「よし!僕決めた。好きな人作る。それで、皆で幸せになる。」

「まあ、頑張って。1番はありのままで生きることね。じゃあ、私は悠夜と泰揮と大人の2次会してくるから。」
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