年下くんの甘い毒。

「僕と付き合って下さい!」


インターハイ出場を決めた大会の閉会式後。


呼ばれた男子について来てみればまた告白。


気分が良かった心が少し冷えるのを感じた。


「ごめんなさい」


速攻で断ってみんなのところに戻ろうとした私を彼が止める。


「あの約束、忘れたんですか…?」


そして妙なことを言い始める。


私、この子と話したことあったかな。


「三年前、僕は涼子さんに告白して、振られました。だけど言いましたよね!?県大会で優勝したら付き合ってあげるって!」


興奮した様子で詰め寄ってくる。


そこで顔をマジマジと見て、確かにこの顔には見覚えがあるような気がした。


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