隣のキケンな王子様!


「ありがとう」とグラスを受け取った王子様ののどが、美味しそうにごくごくと動いている。



その顔をチラチラと盗み見ながら、たぶん、王子様より乾いている自分ののども潤した。



なんだか、まだ夢を見ているみたい。



だけど、震える指先は、確かな現実。




「なんか、緊張してるみたいだけど大丈夫?」




グラスを両手で支えながら口元に運ぶあたしを見て、王子様は優しく笑った。



< 267 / 458 >

この作品をシェア

pagetop