隣のキケンな王子様!
……そんなこんなで、運ばれてしまったベッドの上。
あきらめモードで大人しくなったあたしを抱えた男の人は、壁に耳を押し当てて、何をするわけでもなくじっとしてる。
「……?」
あれ? ホントに何もしてこない。
「……あの、」
「しっ!」
「あ、はいっ」
妙に切羽詰まった空気に、思わず素直に返事してしまったけど。
「……」
「……」
自分の部屋にいきなり侵入してきた見知らぬ男の人に抱えられながらふたりして沈黙。
……何なの? この図。