隣のキケンな王子様!
夕日に染まる横顔は、ずっとずっと遠くを見ている。
幼いあのころに、想いをはせるようなまなざしで。
きっと、オレンジの大きなスクリーンの中に、小さなあたしたちを映しているんだろう。
セピア色に変わるにはまだ早い、記憶の欠片たちを集めながら。
さわりと入り込んできた風が前髪を揺らす。
“もう泣いちゃダメだよ?”
王子様の声が聞こえたような気がして、
胸の奥が、きゅん……と音を立てた。