隣のキケンな王子様!
キレイに仕上がるまでには相当苦労したけど、
肩より下の髪の毛をくるくるっとアップにして、お気に入りの髪飾りをつけて。
これまた何度もやり直ししながら何とか巻き終えた浴衣の帯。
「じゃーん」
鏡の前で1回転。
背が低いから、モデルさんみたいにはいかないけど、まあまあそれなり。
「浴衣で花火大会なんて久しぶりだな~♪」
ようやくテンションも上がってきた。
「え~っと、今何時だろ……って、やばっ!」
待ち合わせの時間までぎりぎりなことに気づいたあたしは、慌てておろしたての下駄を履いた。